Javaは、1990年代初頭にSun Microsystems社によって開発されたオブジェクト指向プログラミング言語です。以下がJavaの主な特徴です。
1. 簡潔性
Javaは冗長な記述を避けるためにCやC++よりもシンプルな構文を採用しています。例えば、ポインタの概念がなく、ガベージコレクションによる自動メモリ管理が行われます。これにより、メモリリークのような問題が軽減されます。
2. オブジェクト指向
Javaはクラスとオブジェクトの概念に基づいており、真のオブジェクト指向言語です。すべてのコードはクラス内に含まれ、プログラムの基本単位はオブジェクトです。以下は簡単なクラスの例です。
class Person {
private String name;
private int age;
public Person(String name, int age) {
this.name = name;
this.age = age;
}
public void greet() {
System.out.println("Hello, my name is " + name + " and I'm " + age + " years old.");
}
}
3. 移植性
Javaはプラットフォームに依存しないため、”Write Once, Run Anywhere”という理念のもと、ほとんどの環境で実行可能です。Javaコードはまず中間コード(バイトコード)にコンパイルされ、その後Java仮想マシン(JVM)によって実行されます。
4. 多様な API
Java には豊富な標準APIが用意されており、ファイル入出力、ネットワーク通信、GUIなど、様々な機能を簡単に利用できます。また、オープンソースのサードパーティライブラリも多数存在します。
5. マルチスレッド
Javaには軽量プロセスであるスレッドの概念が組み込まれており、並列処理を簡単に実装できます。以下はスレッドの基本的な使い方です。
Thread t = new Thread(new Runnable() {
public void run() {
System.out.println("This is a new thread.");
}
});
t.start();
6. セキュリティ
Javaにはセキュリティ対策が施されています。バイトコードベリファイにより、不正なコードが実行されるのを防ぎます。また、セキュリティマネージャによってアプリケーションのリソースアクセスを制限できます。
7. 自動メモリ管理
Javaにはガベージコレクタが組み込まれており、プログラマが明示的にメモリを解放する必要がありません。オブジェクトが到達不能になると自動的に解放されます。
8. 分散コンピューティング
JavaにはRMI(Remote Method Invocation)などの機能があり、分散オブジェクトの利用を容易にします。
これらの特徴から、Javaは大規模なエンタープライズアプリケーション開発や、Androidなどの組み込み系開発、科学技術計算、ビッグデータ処理など、様々な分野で広く利用されています。単体のスクリプト言語として使うよりも、信頼性の高いシステムの構築に向いている言語と言えます。