PHPで使えるフレームワークを選択する際のベストプラクティスは以下のようなものが挙げられます。
1. プロジェクトの要件と目的に合ったフレームワークを選ぶ
- 一般的なWebアプリ開発ならLaravel、Symfony
- RESTful APIの開発にはSlim、Lumen
- 超高速Webアプリ開発ならRoadrunner
- 軽量CMSにはPHPCakeがよく使われる
2. 開発チームの経験とスキルセットを考慮する
- チームで経験があり、習熟しているフレームワークを優先する
- 新しいフレームワークは学習コストが発生するため、検討が必要
3. パフォーマンス、拡張性、機能の豊富さを評価する
- 想定トラフィックに対してパフォーマンスが十分か
- 必要な機能が標準で備わっているか、拡張できるかを確認
4. 成熟度とコミュニティの活発さを重視する
- 安定板がリリースされ、継続的にメンテナンスされているか
- ドキュメントの質、フォーラムでの質問対応の活発さ
5. ベンダーロックインのリスクを考慮する
- オープンソースで、特定のベンダーに過度に依存していないか
- ロードマップと将来の展望が明確化されているか
6. セキュリティ、運用の容易さ、パッケージ管理などを考慮する
- セキュリティが確保されているか、脆弱性情報は公開されているか
- 運用監視、デプロイの自動化が容易か
- Composerなどパッケージ管理ツールが統合されているか
具体例として:
- Laravelは最も人気があり、豊富な機能、学習リソース、活発なコミュニティを備えている
- Symfony は大規模で複雑なアプリケーションに適し、拡張性に優れている
- Slim、Lumenは軽量でシンプルなRESTfulAPIやマイクロサービスに適している
- RoadrunnerはPHP7/8で高速化された非同期Webアプリに適している
- Laminas Project(旧Zend Framework)もエンタープライズ向けのフレームワークとして選択肢になる
特にLaravelは、Model-View-Controllerの堅牢な実装、Eloquent ORMの素晴らしい機能性、優れたルーティング、コマンドラインツールArtisanなど、総合的に優れている点が多く、人気が高くなっています。
しかし、他のフレームワークにも一長一短があるため、開発チームのスキル、プロジェクトの要件、予算などを考慮して、ベストなフレームワークを選ぶ必要があります。また、場合によっては複数のフレームワークを組み合わせるマイクロサービスアーキテクチャも選択肢になります。