クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃は、Webアプリケーションの脆弱性を利用して、悪意のあるスクリプトを注入し、クライアントサイドで実行させることで、情報の窃取や、セッションハイジャックなどの攻撃を行うものです。
攻撃例
- 反射型XSS
- 攻撃者が作成したURLに悪意のあるスクリプトを埋め込み、ユーザーにそのURLを開かせる
- 例:
https://example.com/search?q=<script>maliciousCode();</script>
- 保存型XSS
- 攻撃者が悪意のあるスクリプトをWebアプリケーションのデータベースやログに保存する
- 他のユーザーがその情報を閲覧すると、スクリプトが実行される
- 例: 掲示板への投稿に
<script>窃取コード</script>
を含める
- DOMベースのXSS
- JavaScriptの脆弱性を利用し、ページ内でスクリプトが実行される
- 例:
http://example.com/#<script>maliciousCode();</script>
防御策
- 入力値の適切なエンコーディング/エスケープ
- ユーザー入力を適切にエンコードまたはエスケープすることで、スクリプトの実行を防ぐ
- 例:
<script>
を<script>
に変換する
- HTTPヘッダーの設定
X-XSS-Protection
ヘッダーを設定し、ブラウザにXSSフィルタリングを実行させる
- HTTPリソースの適切な制限
- コンテンツセキュリティポリシー(CSP)の設定で、信頼できるソースからのみリソースをロードさせる
- 入力値の検証
- ユーザー入力を適切に検証し、許可された値のみを受け入れる
- 受け入れられない値が入力された場合はエラーを返す
- 最小権限の原則
- 権限の低いユーザーコンテキストでWebアプリケーションを実行する
- セキュリティヘッダーの設定
X-Frame-Options
を設定し、フレーム内でのコンテンツの参照をブロックする
- 最新のソフトウェアの使用
- 使用するソフトウェアやライブラリは常に最新のバージョンを使用し、既知の脆弱性に対処する
- 教育
- 開発者に対してセキュアコーディングの教育を行う
これらの対策を組み合わせて実施することで、XSSリスクを大幅に低減できます。定期的な脆弱性検査とリスク評価も重要です。